photo by Ippon Kumite
ブラジリアン柔術白帯の人にとって、一番最初の分かりやすい目標は青帯になることじゃないでしょうか。それには一体どれくらいの期間がかかるのでしょうか。もちろん道場の先生方の方針によって違うのですが、ここでは僕なりの考えを紹介したいと思います。
なぜ白帯は青帯になりたがるのか
青帯になるのにどれくらいの期間が必要かを考える前に、まずなぜ人は白帯は青帯を目指すのかを掘り下げていきましょう。人によっては帯なんて関係ない。とにかく強くなって大会で優勝したい、あるいは道場の上の帯の誰かを極めたい、なんていう人もいるかもしれません。
いずれにしても他の格闘技経験者でもない限り、白帯のときは大抵色帯の人たちがとても強く感じるし、そのせいかなんだかとっても格好良く見えるものです。
帯に色が付いている彼らには柔術を真剣にやっているオーラが漂い、まるでその厳しさと楽しさの両方を知っているような風格すらあります。フィジカル的にも明らかに白帯のそれとは違い、まるで雲の上の人たちです。
一方で白帯だと、友達に「実は僕、ブラジリアン柔術をやってるんだぁ」というのも、なんだかためらってしまいます。なぜならその次には必ず「何帯なの?」といった質問が返ってくるからです。
もちろん白帯だって堂々と柔術を練習していることを公言したって構いません。誰だって最初は白帯です。そうは分かっていても自意識がどうしても、声を大にして「柔術が大好きだ」というのを妨げるようなことってありませんか。
白帯が青帯を目指す、あるいは早く青帯になりたくてウズウズするという状態は、もしかしたらそうした自意識や格好付けが原因なのかもしれません。
青帯になるには一体何年頑張ればいいんだろう、といったように「期間」ばかりに気をとられてしまう人は、そういう傾向が強いようにも思えます。そしてそういう人に限って、自分の実力を過信していないかどうか今一度冷静に考えてみましょう。
そもそも白帯が青帯になる基準って何?
これも道場によってはまちまちです。あるところでは一定期間が過ぎないと決して帯を出さない道場もあります。またあるところでは大会で成績を残さないと認めないところもあります。
どれだけ強くてもルールもろくに理解していない人が青帯になってしまうのはどうかと思いますし、実力はなくても真面目に練習をしている人を優先する先生もいます。
いつまで経っても青帯がもらえないという人はこれら全ての条件をクリアしているか確かめてみましょう。
・その道場で練習を始めて一定期間が過ぎているか
・大会で成績を残したか
・ルールをちゃんと理解しているか
・定期的に練習に参加しているか
・道場内の他の青帯たちと同等、あるいはそれ以上の実力があるか
僕が考える白帯から青帯になるまでに必要な期間
早ければ数ヶ月
早い人だと半年ほどで青帯を取る人もいます。他の格闘技から転向してきた場合や特別運動神経のいい人なんかにはこうしたケースがあてはまります。
おそらく先生としても早いとは思いつつ、白帯で試合に出てしまっては周囲とのレベルの差が歴然の場合など、こうした処置を取らざるを得ないんだと思います。
普通だと1年から2年
毎日練習していなくても、週に数回定期的に練習に通っていれば1年から2年ほどでだいたいの人が青帯になれるんじゃないでしょうか。
帯に厳しい道場では3年から4年かかるようなことも聞きますが、たいがいは1年から2年で青帯になれるはずです。
ちなみに僕の場合は柔術を始めて1年で青帯を許可してもらったのですが、白帯で一度試合に出たかったので辞退し、それからさらに1年ほど先延ばしになってしまいました。
僕の場合、早く青帯になりたいという焦りはなかったので、2年ぐらいじっくり時間をかけて階段を上ることに抵抗はありませんでした。
しかしその一方で今考えると、帯について生徒が先生に辞退を申し入れたり、あるいは早く欲しいと直談判したりするのはかなりマナー違反だなあ、と思います。当時はそんなことに気づきませんでしたが。
遅いといつまで経ってもなれない
人によっては白帯から青帯になるまでの過程で、道場を何度も移籍したり、怪我や惰性で何ヶ月も練習を中断したりして、4年も5年も白帯のまま、という人もいます。
そういう人は、帯をあげたらまたすぐ練習しなくなるのではないかと思っては先生も帯をあげにくいはずです。あまりにも白帯の期間が長いという人はその辺のことも気をつけたほうがいいかもしれません。