ブラジリアン柔術を知らない人からすると、柔術の試合を見ても、どちらが勝っていて、どちらが負けているかも分からなかったりします。柔術のルールは一見複雑そうで、おおまかなルールは大して難しくありません。
ここでは細かいルールは置いておいて、これさえ抑えておけば柔術を楽しめるようになる、簡単なポイントを説明いたします。
柔術には細かい反則、微妙なポイントの判定がありますが、ここではあえて触れません。初心者はまず基本中の基本となるルールだけを頭に入れておきましょう。3分でサクッと読めるので誰にでもすぐに覚えられるはずです。
柔術の勝ち負けを決めるのは?
柔術の勝ち負けを決めるのは大きくわけて3つしかありません。一本勝ち、ポイント勝ち、レフリー判定勝ちの3つだけです。これ以外にも稀に反則勝ちや相手の棄権による勝利といったこともありますが、ここでは割愛します。
1、一本勝ちとは?
その名の通り一本極めて勝つことです。柔術は柔道と違って投げによる一本勝ちはありませんので、寝技による関節技か絞め技で相手がタップ(参った)したら、一本勝ちとなります。場合によっては絞め技で相手がタップせずに失神してしまうこともありますが、それも同じ一本勝ちになります。
2、ポイント勝ちとは?
試合中のテイクダウン、スイープ、パスガード、マウント、バックコントロール、ニーオンベリーのポイントが多かったほうが勝者となります。ポイントが同じ場合はアドバンテージ(技の効果があった場合)の数が多い方、アドバンテージも同じ場合はペナルティーの数が少ない方が勝者となります。
3、レフリー判定勝ちとは?
両選手のポイント、アドバンテイジ、ペナルティーの数で引き分けた場合、レフリーが試合内容を考慮して、積極的に戦ったほうを勝者とします。
柔術のポイントルールを理解する
1、テイクダウン
両選手が立っている状態で相手を投げる、あるいは倒した後、トップポジションを3秒以上キープすれば2ポイントが入ります。
テイクダウンにも柔道やレスリングの技など様々な種類があります。
2、スイープ
寝技の攻防の際に下の選手が上の選手を返し、上下が入れ替わってから3秒以上トップポジションをキープすれば2ポイントが入ります。
ガードポジション(下)から上の選手をひっくり返せばスイープになります。
3、パスガード
相手のガード(両足)を越え、横や上から相手を3秒以上抑え込んだ場合に3ポイントが入ります。
パスガードもたくさんの種類がありますが、どのパスガードも両足を越えて相手をコントロールする、ということにおいては共通しています。
4、ニーオンベリー
相手のお腹に自分の膝を3秒以上押し付けたら2ポイントが入ります。
5、マウント
相手に馬乗り(マウントポジション)になった状態を3秒キープしたら4ポイントが入ります。
6、バックコントロール
背後から相手の背中をコントロールし、相手の内腿に自分の両足をかけた状態で3秒キープしたら4ポイントが入ります。両足を組んでしまうと、ポイントは入りません。
まとめ
ルールは試合に出る出ないに関わらず、日々の練習のスパーリングのときにも重要になるので必ず覚えましょう。ルールをしっかり把握していないと、自分が負けているのに勝っていると勘違いしてしまうことがよくあります。練習のときからポイントを意識してやると、すぐに覚えるのでぜひ試してみてください。