定期的にブラジリアン柔術を練習していると、いつしかそれが生活の一部になります。まさにそれは柔術ライフです。
一度柔術の楽しさを知れば長い間練習しないでいると体がむずむずしていてもたってもいられなくなるはずです。それだけ柔術は心身ともに喜びを与えてくれます。できるだけ楽しく、そして充実した柔術ライフを送るには次のことを心がけておくといいでしょう。
1、自分で決めた回数だけ練習する
柔術はやればやるだけ強くなります。週1回より、週2回。週2回より毎日やるほうが上達するのは当然のことです。もちろん毎日練習するのが理想ですが、なかなか学校に通いながら、仕事をしながら、柔術の練習を毎日続けるというのは簡単なことではありません。
柔術に専念できる環境ならまだしも、そうではない場合は無理して練習しようとすると体力的、精神的にストレスになり、怪我をしたり、あるいは休みたくなったりして、続かなくなることがあります。
一番いいのは自分の限界を知ること。年齢も若く、体力が有り余っているときは一日に何度練習してもすぐに回復できるでしょう。しかしもしそうじゃない場合は、自分で週に何回練習するかを自分の体やスケジュールと相談して予め決めておくといいです。
大切なのは週に1回なら1回で必ずそれを守ること。週に5回なら5回で、必ずその回数道場に足を運ぶことです。ときには疲れて体がだるい日もあるでしょう。風邪気味のときもあるはずです。しかしそれでも道場に行って体が動く範囲で練習します。
道場に着いてもまだ体がいうことを聞かなかったら、ドリルだけやってスパーリングはやらないというのでもいいです。いずれにしろこれが守れたら練習が習慣化していき、柔術が生活に染み付くようになります。
一方で今週は毎日、来週は1回だけ、再来週は一回も練習しないといったように一定のリズムを保てないのは問題です。ペースを保てない最大の理由は自分に無理をしているからです。
人間は楽なほうに転がりやすいので、そういう人は何かの弾みで柔術をやめてしまう可能性が高いです。そうならないためにも楽しんで練習できる自分の限界を知りましょう。
ちなみに僕は白帯のときから今までずっと同じ週3回のペースで練習しています。毎日練習しようとしたこともありますが、やはり疲れが溜まって体を痛めてしまったり、怪我をしてしまったり、練習がつまらなく感じたりと、何かしらの反応が起こりました。それ以来焦らず、自分の体に合った練習を心がけています。
2、スパーリングの勝ち負けにこだわらない
試合は勝つか負けるかが全てなので、勝敗にこだわるのは当然です。その一方で普段の練習では勝ち負けよりも、自分がどうしたらもっと成長できるかを一番に考えましょう。
白帯のときは他の人たちがみんな強いので、自然と常に挑戦者の気持ちを持てます。それに対し、帯が上がると守りに入りだすことが多々あります。
絶対に下の帯の人には負けたくないと思えば思うほどガチガチの固い動きしかできなくなり、新しいことにチャレンジしなくなり、創造性を失います。あるいは負けたくないばかりに、自分より強い人とは全くスパーリングをしなくなる人もいます。
本当に強くなりたい、成長したいと思うならいつまでも挑戦者の気持ちでいることを忘れないことです。そしてスパーリングでも自分より強い人と常にスパーリングをやるようにしましょう。
もし道場に自分より強い人が少なくなってきたら、その中でも一番強い人とやるようにしましょう。また、スパーリングの中で常に色々な技術を試してみることです。一辺倒の技術しか磨かないより、一通り色んなのことをできるようになると、幅も広がり、楽しさが倍増しますよ。
3、道場内で友達を作る
中には自分が強くなれればそれでいいという人もいます。ただし、誰もが一人では強くはなれません。道場内の仲間がいるおかげで、技の受け手がいるから、スパーリングの相手がいるから、自分が成長できるのです。
道場内のほかの選手たちをライバル視するのも、切磋琢磨するのは必要不可欠です。しかし練習後は良き仲間として笑顔で接するようにしましょう。
先生やインストラクターとも積極的にコミュニケーションを取り、練習仲間とも打ち解けることで、柔術ライフは何倍にも向上します。
道場ではほとんど人と口を利かず、挨拶もろくに出来ない人をたまに見かけます。スパーリングになると、相手を敵視してムキになったり、乱暴に振舞う人もいます。そんなときは、たとえそういう人がいても、自分はそうならないようにしよう、と思うことが大事です。
気心をしれた仲間が増えれば道場に行くのもずっと面白くなるので、ぜひ道場でやるイベントや集まりにも積極的に参加するようにしましょう。
4、ほかの道場の人たちとも交流する
これは道場や人によっても賛否がありますが、僕は基本的に道場の垣根を越えて、どんどん交流していくべきだと思っています。
もちろん道場で出稽古や交流が禁止されている場合はそれに従うしかありませんが、そうでないのなら出稽古ができる道場があれば積極的にすればいいし、他道場の友達同士で集まって練習会をするのも楽しいし、セミナーに参加するのも勉強になります。
交流は別に県内の道場にこだわることもないし、国内にこだわることもありません。「ブラジリアン柔術を覚えると世界中に友達ができる!柔術旅行をしよう!」でも紹介したとおり、柔術があれば世界中の人たちと交流が図れるのです。そう考えるとだけで、視野がぐっと広がります。
5、練習していないときにしっかりリフレッシュする
柔術は基本楽しいですが、続けていけば当然それなりに苦しみも伴います。なかなか強くなれなくて悩むこともあるでしょう。怪我をしてフラストレーションが溜まることもあるでしょう。負けてばかりで悔しくて眠れない日もあるかもしれません。
いずれにしろ何があっても柔術を好きで続けられるかどうかは、リフレッシュの仕方によるものが大きいと思います。
練習するときは思い切り練習して、そうではないときは思い切り遊んだり、休息を取ることが大事です。これがちゃんとできていないと本来好きでやっているはずの柔術がストレスを引き起こす原因にもなりかねないです。
リフレッシュの仕方は人それぞれだと思いますが、自分なりに心と体をスッキリさせられるような休息の取り方も真剣に考えておきましょう。
休息の基本はなんといっても睡眠です。