ブラジリアン柔術で黒帯とスパーリングするときに気をつける5つのこと

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blackbelt

ブラジリアン柔術を始めたばかりの人に取って黒帯というのはあまりにも遠い存在じゃないでしょうか。技術、力、体力の全てにおいて圧倒的に自分を上回り、スパーリングをしても文字通り子供扱いされてしまう。そんなハイレベルな黒帯の人たちと練習するときにはどんなことに気をつけたらいいのでしょうか。

一昔前までは日本ではブラジリアン柔術の黒帯は大変珍しい存在でした。しかし今ではどこの道場にも少なくとも一人や二人黒帯がいるのが普通です。これがブラジルだと10人、20人というのも珍しくありません。

おそらくよっぽどの才能のある人か、他の格闘技の経験者でない限り、白帯や青帯のときに黒帯を相手にスパーリングをしたところでほとんどの場合コテンパにやられるでしょう。それは誰もが通る道です。ではそんなときにはどういった姿勢で臨めば一番いいのでしょうか。

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1、分からないことは積極的に質問する

おそらく黒帯とスパーリングをしているときは自分が何をされているのか分からない、といった状態に陥ることもあるはずです。自分の知らないパスガード、スイープ、極め技を多用されたら、ただ黙って受けるのではなく、疑問に思ったことはどんどん質問していきましょう。

スパーリングの後でもいいし、極められた直後に「今の技はどうやってやるのですか?」、あるいは「どうやって防御すればいいですか」といった質問をするのもいいでしょう。

2、力で応戦しようとしない

黒帯の猛攻を防ごうと、力で戦おうとする白帯は少なくありません。しかしあなたがどんなに力を使っても、黒帯はその力を利用してあなたをコントロールするでしょう。力の使い方が正しい方向に向いていればまだしも、間違った力の使い方は自分に不利になるだけです。

黒帯とスパーリングするときこそ、力を抜いて戦いましょう。すると、できないなりにも自分の技術の中でできることが見えてきます。

3、相手のペースに合わせる

白帯相手に全力でスパーリングをしてくる黒帯は珍しいです。多く場合、白帯相手には黒帯はある程度手加減をしてくれるでしょう。しかしあなたがまるで試合のようなガチのスパーリングを仕掛けたら話は別です。

黒帯とはいえ全力で向かってくる人に対応するためにはある程度力も使うはずです。そうなったときに白帯は黒帯の力の強さや技の鋭さに耐え切れず、怪我をしてしまうことも少なくありません。

相手を倒す、というファイティングスピリッツは格闘技においてとても大切ですが、あまりにも実力差がある場合は逆効果になることが多いです。

気持ちに実力が伴わないときは、謙虚な気持ちを忘れずに相手に合わせるように戦うのもひとつの手です。

4、タップは早めにする

人によっては「黒帯に極めさせない」というのを一つの目標においている人もいるはずです。それは自分の防御力を測るうえでは大切なことかもしれません。ただし、極めさせないということにこだわるばかりにタップが遅れて怪我をしてしまっては元も子もないです。

タップをすることは恥ずかしいことではありません。特別悔しがる必要もありません。タップをせずに怪我をして次の日に練習できないことのほうがよっぽど悔しさが残るはずです。

5、黒帯を極めることは難しいけれど、悪いことではない

白帯のときに黒帯を極める可能性はかなり低いですが、青帯、紫帯にもなればもしかしたら黒帯を極めるチャンスも出てくるかもしれません。

僕の場合、青帯のときに黒帯を極めたことがありました。もちろんそのときは黒帯が手加減してくれたおかげで極めることができたのですが、それでもそのときの喜びといったら今でも忘れません。

人によっては下の帯の人に極められることを嫌う黒帯もいます。自分が極められたら鬼の形相で、仕返しをしてくる黒帯もいるでしょう。しかしそれは黒帯のつまらないエゴだと僕は思っています。帯が上だろうが下だろうが、誰にでもチャンスもリスクもあるのです。

青帯のときに僕が極めた黒帯はブラジル人でした。その方は僕に対して「おめでとう」と言って下さいました。そんな状況でなかなか素直に相手を祝福できる人はいません。今でも彼のそのときの態度はとてもすばらしいものだったと思います。

一つ忘れてはいけないのが、たとえ一度黒帯を極められたからといって、自分が黒帯のレベルになった、という意味ではないということです。ただ、相手がヘトヘトに疲れていた、あるいは必要以上に手加減してくれたからタップを奪えたのかもしれません。

だから黒帯を極めたからといって、決して有頂天にならずに、くれぐれも黒帯よりも自分は強いんだなどと勘違いしないことです。

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柔術マン

黒帯、柔術暦20年以上。

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