ブラジリアン柔術の練習中にすぐに息が切れてバテてしまう。あるいはスパーリング中に一度疲れると、小手先の技術や力が全く役に立たなくなる、といった経験はないでしょうか。
そんなときに必要なのがコンディショニングを始めとする、エクササイズです。ではブラジリアン柔術のためになるエクササイズとは一体どんなものなのでしょうか。
前回の「ブラジリアン柔術の白帯が青帯になるにはどうすればいいのか」に引き続き読者の方からの質問です。ありがとうございました。同ブログは質問を大募集中です。柔術のことならなんでもどしどしご質問ください。
質問の内容
はじめまして年末年始に柔術のブログをググッていたところ、ここのブログに辿りつけました。
まだ柔術歴半年(週2回)の初心者なのでどの記事もじつに為になりました、今後も更新を楽しみにしています。一つ質問をさせていただきたいのですが・・・、
私は柔術を始めた歳が36歳(あと数ヶ月で37歳です^^;)ということもあって、スパーですぐにバテてしまいます。
5分のスパーなら2本もやればかなりバテてしまい、3分のスパーなら4本で限界寸前です・・・。もちろんこれらは、間に休憩を取りながらです。
スパーできる回数が少なくてなかなか上達できないので、柔術のスタミナをつけるトレーニングをしたいのですが、なにか良いトレーニング法はないでしょうか?柔術をしない日は、ジョギング程度の運動はしています。(ランニングよりも大分ゆったりした速度で走っています)
柔術家がパフォーマンスをあげるためにする5つのトレーニング
1、ランニング(ルームランナー/トレッドミル)
走り込みは運動の基本中の基本です。足腰が弱ければ柔術をするにも話になりません。外を走るのもいいし、室内でルームランナーを使ってランニングをするのもいいでしょう。
しかし人によっては走ることに喜びを感じない、全然面白くない、という人もいて、好き嫌いが分かれるトレーニングでもあります。
2、ケトルベル
コンディショニングトレーニングにケトルベルを取り入れている柔術家はとても多いです。
ケトルベルには筋トレと有酸素運動の要素が含まれ、基礎体力、筋力を向上させるだけでなく、柔軟性を高める効果があるとも言われています。まさに柔よく剛を制するブラジリアン柔術にはもってこいの運動です。
3、サーキット・トレーニング
ブラジリアン柔術の試合に出場するトップ選手たちなら必ずやっているのがサーキット・トレーニングです。
無酸素運動と有酸素運動を組み合わせることで筋力とスタミナアップが望めます。ダンベルなどを使って軽い負荷をかけてもいいし、自重のエクササイズでも十分に効果があります。
プロ格闘家が実践しているサーキット・トレーニングの動画を見ると、そのハードさと迫力に圧倒されるはずです。もちろん初心者があそこまでハードにやる必要はありませんが、見てるだけでも大きな刺激になりますね。
4、スピードを付けたドリル
技のドリル練習にはゆっくりやるパターンと素早くやるパターンの二つあります。まだ技が体にしみ込んでないうちはできるだけゆっくりやったほうが覚えやすいのに対し、ある程度習得したら今度はスピードを上げると鋭さが増していきます。
これを連続して数セットやるだけでも、より実践に近い効果的なエクササイズになります。動きの精度が上がれば上がるほど、スパーリングでのパフォーマンスが向上するのは言うまでもないです。
5、スパーリング
様々なエクササイズがある中でもブラジリアン柔術の体作りのために最も適しているのはやはりスパーリングです。質問者の方のようにスパーリング中にすぐにバテてしまう一番の原因、それは相手が自分より強いからです。
自分より強い相手とスパーリングすると、余計に体力を奪われるのは仕方がないことです。それは黒帯になっても同じです。もちろん年齢、練習量、基礎体力による影響はありますが、最大の原因は相手の猛攻をしのぐことで精一杯だからだと思います。
これが格下相手だと大分エネルギー消費を抑えることができ、余裕を持って5分数ラウンドのスパーリングがこなせるようになるでしょう。ではそうなるためにはどうすればいいかというと、とにかくスパーリングを重ねて自分が強くなるしかないです。
極端な話をすると、ハファエル・メンデス並みの実力があれば自分よりも何十キロも重いUFCファイターのジェイク・シールズを相手にスパーリングをしても涼しい顔をしていられるのです。
まとめ
「ブラジリアン柔術に筋トレは必要か?」という話ともつながってきますが、どんなエクササイズやトレーニングであれ、一番に柔術の練習があり、あくまでもその補助として別メニューのトレーニングをする、という姿勢を保ちましょう。
筋トレするにしても、筋トレのためのトレーニングにならないように、ランニングをするにしても速く走るため、記録を伸ばすためのトレーニングにならないように気をつけましょう。あくまでも目的は柔術のパフォーマンスを上げることです。
そのため自分の時間や体力とよく相談して、無理しない範囲でやりましょう。「今日は走り込みをしたから柔術は練習しなくてもいいや」という考えになってしまうぐらいなら、いっそのこと他のトレーニングはやらないでもいいと思います。