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汗を吸い取った柔道や柔術の道着は雑菌だらけで雑巾と同じような臭いがします。そんな状態で練習をしていたらほかの練習生に迷惑がかかります。そこで道着を清潔に保つために適切な洗濯の方法を紹介します。
汚い道着は臭いだけでなく感染症のリスクもある
道着を汚いままにしておくと、臭いのはもちろん感染症のリスクも生じます。道着だけに限らず、道場のマットが汚れていることが原因で、皮膚にぶつぶつができたり、おできができたりする恐れもあります。
実際、僕も一度左足の太ももが化膿し、直径2,3cmほどの円状のおできができたことがあります。触るとぶよぶよして、膿が溜まっているのが分かりました。
そのときは抗生物質を10日間ほど飲み、膿を摘出して事なきことを得ましたが、その間はもちろん練習を休まなければなりませんでした。怪我もなく身体は健康なのに練習を休むのはとてもやるせなくなります。
そんなことがないようにぜひ自分にできる予防はしておきましょう。道場の清潔感を保つのは経営者の責任だけれど、道着をきれいにするのは生徒それぞれの責任です。特に他人に迷惑をかけるようなことはマナーとして避けるべきです。さもなければ「スパーリング(練習)したくない相手」として道場内で避けられても文句は言えませんよ。
道着を正しくきれいに洗う方法
1、普通の洗剤で裏返しにして洗う
道着は一般的な洗濯用の洗剤を使って洗うことができます。ただどちらかといえば粉の洗剤より液体洗剤のほうがおすすめです。粉が溶けずに道着に残ってしまうことが多々あるからです。
道着を洗濯機に入れるときは、ほかの衣類と一緒にせずに分けて洗うのがいいでしょう。道着は水を吸い込むとものすごい重くなり、またサイズも大きいため、たくさんの衣類を洗濯機に入れると、洗濯機が壊れてしまう恐れもあるので注意しましょう。また、裏表逆にして洗うと、内側についた雑菌をしっかり洗浄することができます。
乾かし方はハンガーにかけて日陰で乾かすのが理想ですが、乾きにくいときは乾燥機を使うのもありです。
2、場合によっては抗菌・防臭剤を使う
カビが生えたり、汗をかいたらものすごく臭くなるような道着には抗菌、防臭作用のある洗剤を選びましょう。まだそれほど使い込んでないものであれば「アリエール リビングドライジェルボール」を使えば臭いはかなり予防できます。かなり古く、汚くなってきた道着には、柔道着専用の洗剤「サムライ」を使いましょう。
3、ブリーチ(漂白剤)は使わない
基本的には漂白剤を使うことはおすすめしません。道着がすぐに痛んでしまうからです。痛んだ道着は破れやすくなり、そうなったらまたすぐに買い換えなければならなくなります。道着一着も何万円もするので決して馬鹿になりません。
もし道着が黄ばむのが嫌だという人は塩素系の漂白剤ではなく、酸素系漂白剤を使うといいでしょう。そちらのほうがダメージが少なくていいです。ただ、いずれにしても使わないほうが道着は長持ちします。
4、ベーキングパウダー(重曹)を加える
カップ一杯分のベーキングパウダー(重曹)を加えることで、漂白剤の代用にできます。黄ばみやシミを取るためだけでなく、臭いにも利くのでおすすめです。
洗濯用のベーキングパウダー(重曹)を選ぶときは食用や薬用ではなく工業用のを選ぶようにしましょう。キメが粗く洗濯に適しているからです。
まとめ
夏の時期はすぐに道着が乾くので、洗濯もそれほど大変じゃないはずです。逆に冬の時期だと乾きにくくなり、生乾きの状態になってしまいがちです。生乾きだと臭いもきつくなり、雑菌も繁殖しやすくなるのでできるだけ避けたいです。そのためにはやっぱり複数の道着を用意しておくのがいいですね。
道着を何着も買うと高くてお金がきつい、という人にはイサミの道着が安くていいですよ。